減価償却と収益の関係 アイドルの活動期間を会計は費用化


ワイやで。

どうも三連休で暇な人が多いようだ。NewsPicksにおいて東京姉妹の記事がpickされた瞬間に怒涛のごとく群がる様子はセカンドラビットながら爆笑したで。

せっかくなので、前回の減価償却の説明の番外編だ。減価償却と収益(売り上げ)の関係について説明していこうと思う。全て一般的な定額法(ここ注意)の話だ。アイドルか会計のどちらかに詳しくないと、今回は何を言っているのか全くわからない可能性がある。次回からは真面目な会計用語の解説に戻す予定なので安心して欲しい。

◾️アイドルは経年劣化しないのか?減価償却しないのか?

前回の減価償却の記事では多くの有識者から

「アイドルは劣化しない!」「ぱるるは劣化しない!」「みるきーは進化する!」「Negiccoは進化する!」「永遠の16歳アイドル!」「熟女好き!」

などの意見が寄せられた。

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一見すると、アイドルと減価償却という概念は不適切な関係に見える。ただ、減価償却の概念を説明するのに、アイドルを例えで用いるのはむしろ適切だ。

結論から言うと、アイドルは経年劣化しなくとも減価償却をする必要がある。アイドルは減価償却をイメージするのにわかりやすい例えだと言うことを説明していく。

◾️どういうことだ?「ぱるる」と「島田晴香」では違うだろ!?

(AKBを運営する株式会社AKSからクレームがきたら、この章は消そうと思う)

さて、世間一般で知名度の高いアイドルの「ぱるる」を自動車やテレビを作る工場の機械装置と仮定しよう。以降、混乱が起きないように「ぱるる(機械装置)」と呼称する。

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企業は自動車やテレビなどの製品を作るためにぱるる(機械装置)を購入する。自動車やテレビを作るために工場でぱるる(機械装置)が必要なことは誰でもわかるだろう。

ではそれらの機械装置に個性は無いのだろうか。ぱるる(機械装置)は他の機械装置(島田晴香)と同じ無機質なモノなのだろうか。

会計上では機械装置である以上、ぱるる(機械装置A)も島田晴香(機械装置B)も全く同じモノとして減価償却をしていく。

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購入したぱるる(機械装置A)、島田晴香(機械装置B)はそれぞれA自動車、B自動車と別の製品を作る。ぱるるが作ったA自動車、島田晴香が作ったB自動車では売り上げに大きな差が出ることがある。しかし、あるぱるる(機械装置)の売り上げが非常に伸びたからと言って、減価償却の方法を変えることはない。

購入した時点ではどの製品がどれだけ売れるか判断はできないからだ。恣意的な判断を避けるため、会計上では一律にぱるる(機械装置A)、島田晴香(機械装置B)も同じく10年などの期間で費用を配分していくことになる。

なお、ぱるるとはAKB48の9期生のメンバーであり、島田晴香はぱるると同期だ。ぱるるを知っているが島田晴香を知らない読者も多いだろう。島田氏はこういう自虐ネタを常に披露しているのでセーフだと思っている。




◾️前置きなげえんだよ!抽象的過ぎだろうが!

話を進めよう。経年劣化しないアイドルもいるかも知れない。しかし、ぱるる(機械装置)が作り出す製品の売り上げが伸びようと落ち込もうが企業は減価償却をする。これは減価償却とアイドルの関係に言及することについて会計上では何も矛盾しない。

なぜなら、減価償却とは費用の配分方法であり、売り上げと直接的に結びつくものではないからだ。非常に重要なことなのでもう一度言う。減価償却は企業が最初にぱるる(機械装置)に投入した資金を一定の期間で配分しているだけだ。減価償却と、そのぱるる(機械装置)がどれだけ売れた製品を作るかに関連性はない。

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また、企業はぱるる(機械装置)が生み出す製品の売り上げが毎年同じ金額だと想定しているわけではない。ぱるる(機械装置)が作り出す製品が3年後に爆発的に売れるか、5年後に異常に売れるか、10年後に再ブレイクして売れるかはわからない。会計上は無機質にぱるる(機械装置)の耐用年数に従って毎年同じ金額だけ費用と計上していくだけだ。

◾️なんか説明がフワフワしてねえか?ちょっとわかりにくいよ

スマンな。減価償却とはあくまで取得したぱるる(機械装置)を10年間などの一定期間で毎年同じ金額で費用に割り振るだけの会計処理だ。端的に言えば、面倒臭いから杓子定規にしているだけだ。

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例えば10年間使えるぱるる(機械装置)を100億円で購入したとする。1年目で100億円の費用、2〜10年目の費用はゼロとすると、その1〜10年間でぱるる(機械装置)が生み出す売り上げと費用が対応しない。だからと言って、2年目にぱるる(機械装置)が作った製品が爆発的に売れるか、7年目に驚異的に売れるかはわからない。売り上げが伸びるという方向、良い方向に関しては減価償却と売り上げの対応は完璧ではない。想定以上にぱるる(機械装置)が作り出す製品が一時期に売れた場合、その費用と収益のズレは大幅な利益となる。

◾️じゃあ、30年後にディナーショーで稼ぐアイドルは丸儲けか!?

丸儲けだ。耐用年数が10年のぱるる(機械装置)は11年後は企業にとって費用とならない。そのぱるる(機械装置)が30年間、40年間と稼働を続けても、取得した資産の金額については企業の費用負担はない。実際に重厚長大な鉄鋼業などでは耐用年数の切れた機械装置が製品を作り続けていることもある。その場合、人件費はかかるがぱるる(機械装置)の費用はかからないので利益が大きく出ることがある。

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なお、古くなったぱるる(機械装置)の手入れにかかる費用は修繕費と言って支払った時に費用とする。

◾️じゃあ、途中で使わなくなっても10年間はダラダラ費用にしていくの!?

残念ながら、10年間の耐用年数があっても7年目時点で使えなくなった資産は、その時点で残っている価値を全て費用とする。例えばAKBの前田敦子氏(通称あっちゃん)で言えば、取得価格が100億円、耐用年数10年とするとデビューの初年から毎年10億円を費用化していく。7年目にはあっちゃんの価値は30億円は残っているのだが卒業する(その機械装置で作っていた製品が売れなくなる)場合、その時点で減損などの会計処理で30億円を一気に費用とすることになる。

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なお、取得価格100億円ですでに減価償却70億円を計上している資産の簿価(会社が持つ価値)は30億円だ。この資産を売却した場合、50億円で売却できれば20億円の売却益、5億円で売却すれば25億円の売却損になる。ここでは単純な足し算引き算をするだけだ。

◾️ごめん、まとめるわ

減価償却と収益が厳密には対応しないことがおわかり頂けただろうか。減価償却とは機械的に費用を配分するだけの処理だ。一方で、その機械が作り出す製品がいつ売れるか、どうやって売れるか、30年後に突然売れるかなどは誰もわからない。減価償却とはあくまで杓子定規な費用の計算方法だ。

そのため、減価償却の影響を除いて企業の業績を分析する手法などもある。それはまた、別の時に語ろう。




◾️免責注意事項(ディスクレーマー)

現在、10月12日の2時前後。早くしないとみんな寝ちゃうから、本文は色々直すで。もしかしたらPROらしくない間違いがあるかも。

3連チャンで飲んで帰宅しとるのにワイは何やってるんだろ。

◾️追記

なんか、書くで

ワイは橋本環奈氏についてはフラットな感情を持っているため、アイドル界の土地という主張に否定はしない。ただ、減損の兆候(彼氏との写メ)には気をつけるべきだろう。

繰延税金資産についてはいつか記事にする。でも、アレをわかりやすく説明するのって、超ムズイで。ネットで色々見ても、どれも微妙やもん。単純に会計と税務のズレを修正って言っても「は?」だし、評価性引当金の部分をわかり易く説明するのは至難アンド至難。

(12日の朝)

MW氏の深い知識には毎度へぇ〜ってなるで。AKI氏の指原を圧縮記帳で表現する手法は流石やで。会計とAKBの双方の知識がないと不可能な技術だな。

ナル氏、ワイはアイドルについて造詣が深いだけやで。「会計士で最もリア充な人って誰?」って会計士3万人に聞いたらワイが1位になる(断言)。だが、それを言うとワイが特定されてしまうので、ここはナル氏のいう通り非リアだと譲っておこう(ギギギギ)。

お笑い芸人はその性質上、資産として計上するには不適格だな。消耗品費でも雑費でも何でもいいけど、取得した期に全て費用計上だろう。




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