インド発の格安ホテル「OYO」の日本法人でトラブル 業界団体「事実上の無管理状態」「ソフトバンクは観光系にあまり興味も関心もない」





インド発の格安ホテル「OYO」の日本法人でトラブル 業界団体「事実上の無管理状態」「ソフトバンクは観光系にあまり興味も関心もない」

ソフトバンク系が出資するインドの格安ホテル運営会社「OYO(オヨ)ホテルズアンドホームズ」の日本法人でトラブルが起きている。

読売新聞は12月8日「ホテル契約、トラブル続発…インド発新興チェーン」と報じた。

オヨの日本法人「OYOホテルズジャパン」でフランチャイズ(FC)となった中小のホテルで、売り上げの最低保証が一方的に減額されたり、期限内に支払われなかったケースが少なくとも21件あったという。

OYOホテルズジャパンは今年4月に事業を開始して11月には100施設以上を運営している。

オヨはAIが分析したデータで宿泊料を細かく設定、多数の既存ホテルをフランチャイズチェーンにして経営を標準化してコスト削減を進めるのが特徴だ。

このOYOホテルズジャパンのトラブルに対して、財団法人宿泊施設活性化機構(JALF)がフェイスッブックで厳しい公式見解を発表した。

【JALFのOYOホテルズジャパンに対しての公式見解】

「日本法人の意思決定を、日本を理解していないインド人が行っているため、OYO Hotelのビジネスモデルは全く日本市場の実態に即していません」

「会社の前線をつかさどる事業開発・法人営業グループ自体があまりに急拡大しすぎたため、統率も取れないどころか事実上の無管理状態」

「就社初日から業績=開拓室数を求められるため、かなり無理矢理なセールスとなってしまうのはOYO社も黙認(もしくは推奨)となっている」

「家賃保証型で成功したビジネスモデルなど、古今東西ひとつも見当たりません」

「ソフトバンクが出資するビジョンファンドは、特に観光系についてはほとんど経営運営に関与していません。観光系にあまり興味も関心もないというあたりが複数の上級役員と話して感じた本質」

「被害者の会を結成する意思のある方はJALFが支援いたします」

「契約内容に問題がある上に、体制もしっかりしていない会社と契約を締結した新しもの好きのホテルサイドにも責任の一端はある」




ソフトバンクが出資のインドのオヨ グループ全体で苦戦

日本法人でトラブルが起きているオヨはグループ全体でも苦戦している。

オヨの2019年3月期の純損失は前期から6倍の3億3200万ドル(約350億円)に膨らんだ。

日本だけでなく本家のインドでも加盟ホテルからフランチャイズ料などが不当に引き上げられたとの非難が上がり、現地の公正取引委員会が独占禁止法違反の疑いで調査を始めた。

オヨに対してはソフトバンクグループが傘下の「ビジョン・ファンド」を通じて10億ドル(約1100億円)近い投資をしている。

現在のオヨの企業価値は100億ドル(約1兆1000億円)と言われる。

ソフトバンクにとってオヨが第2のウィーワークになるのではないかとの懸念が市場で広がっている。




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