ヤフーがZOZOに対してTOBで子会社化へ 創業者の前澤氏がTOBに応じて保有株の大半を売却
日本の起業家の歴史に異色の人間の生き様が刻まれた。
ソフトバンク傘下のヤフーは12日、衣料品通販サイト「ゾゾタウン」を運営するZOZOに対し、TOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。
ヤフーはZOZO株式の50.1%の取得して子会社化を目指す。
特徴的なのはZOZOの創業者で筆頭株主の前澤友作社長が保有している株式のほとんどをヤフーに売却すること。
前澤氏はこれまでZOZO株式の全体の36.76%(112,226,600株)を保有していた。
前澤氏は全体の30.37%(92,726,600株)をTOBに応じる形でヤフーに売却。
ヤフーが提示するZOZO株のTOB価格は2620円と発表前日11日の終値(2166円)より21%高い。
ヤフーはZOZO株の50.1%までを取得の上限としており、ZOZOの上場は維持する方針。
前澤氏、創業したZOZO株の売却で約2500億円を獲得
ヤフーによるTOB発表前でZOZOの時価総額は6750億円だった。
前澤氏はヤフーのTOBに応じて保有するZOZO株の大半を売却することで約2500億円(2429億円)を獲得する。
ZOZOは2017年夏、初めて時価総額が1兆円を超えた(当時の社名はスタートトゥデイ)。
ZOZOは1998年に設立、2007年12月に東京証券取引所マザーズに新規上場した。
上場時の時価総額は約200億円だった。
前澤氏はTOBが発表された12日付でZOZOの社長を辞任。
1代で1兆円企業を築き上げ、43歳にして株式を売却し巨額の資金を手にして経営から退く。