M1グランプリ、爪痕を残した「すゑひろがりず」 年末年始のイベントで仕事広がるか (すえひろがりず)
令和時代で最初の年末年始、飲み会で日本古来の言葉が盛り上がりそうだ。
漫才の日本一決定戦「M-1グランプ」の決勝が12月22日、開催された。
10組が参加した大会で最終決戦に挑んだ3組はかまいたち、ミルクボーイ、ぺこぱで優勝はミルクボーイだった。
最終決戦の3組には残れなかったものの、世間一般に確かな爪痕を残したのが「すゑひろがりず(すえひろがりず)」。
着物と小鼓(こつづみ)を持って登場、出だしから「合コン、豪華なる金色堂の略」「それ、中尊寺」という歴史ネタでスタート。
その後も戦国時代に生きた人間が現代にタイムスリップしたかのような漫才を繰り広げた。
王道の漫才スタイルとは言えなかったためか審査員の得点は伸びなかったが、そのネタは大学時代に飲み会ではしゃいだ層に大ヒット。
すゑひろがりずは飲みを煽るコール「飲んで飲んで飲んで」の部分を「召っせ召せ召せ」と表現。
山手線ゲームの古来版では「故郷の母君→カントリーマァム」「寿返し→ハッピーターン」と読んで場を盛り上げた。
(なお、すゑひろがりずはネタの中で「令和の時代では一気飲みは禁止」と釘を刺している)
M-1終わりました!!
ありがとうございございました。
すえひろがりの八位!!!皆さま、良いお年を!!ポン!! pic.twitter.com/CuacmXIbx0
— すゑひろがりず三島 (@SUEmishima) December 22, 2019
【すゑひろがりずの一気飲みコールの元ネタ】
「(名前)の、ちょっと良いとこ、見てみたい」
↓
「その方の、やんごとなき様、見てみたし」
「はい、飲んで飲んで飲んで、飲んで飲んで飲んで、飲んで飲んで飲んで、飲んで!」
↓
「それ、召っせ召せ召せ、召っせ召せ召せ、召っせ召せ召せ、召っせ!」
「なーんで、持ってるの? なーんで、持ってるの? 飲み足りないから、持ってるの!」
↓
「なにゆえ、持っておる? なにゆえ、持っておる? 召し足りぬ故に、持っておる!」
すゑひろがりずとは 現代のネタに伝統芸能(能、狂言、歌舞伎)を取り入れるコンビ
すゑひろがりずは大阪出身の三島達矢(ボケ担当)、南條庄助(ツッコミ・小鼓担当)のコンビ。
大阪NSC28期生で2019年末時点で互いに37歳で、現代のネタに伝統芸能(能、狂言、歌舞伎)を取り入れて笑いを取る。
三島はかつて「バルチック艦隊」というコンビで2005年の第5回M-1グランプリでは準決勝に進出するなど力を付けてきた。
その後に三島と南條の二人で2011年4月にコンビを結成、2016年にコンビ名を「すゑひろがりず」とした。
M1終了後、南條はツイッターで「8年前に一番最初にすぐ袴買いに行こう、小鼓注文しよう、全部このスタイルでいこう言うてくれてありがとうな!三島の翁!!!!!」と相方への感謝を示した。
すゑひろがりずは2019年のM1決勝前のインタビューで「小鼓が3人目のメンバー」とも述べている。
(お笑いナタリー:すゑひろがりず「小鼓が3人目のメンバー」M-1決勝はどのコンビよりも雅に)
【小鼓は高級品だ】
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すゑひろがりずは2018年、よしもとの人気芸人が登場する生トーク番組「よしログ」でその芸風について語っている。
ネタにとって重要な小道具については「毎日、小鼓を持って電車に乗るとはね」と振り返る。
笑いを取りに行っても、その芸風から意外な反応が来ることも。
「アルプスの少女ハイジ」を狂言風に演じて、クララが立つ所では拍手が起きる。
「アナと雪の女王」も狂言風に表現してアナが扉から出るシーンをすだれに変えても、「うわあ凄いの見た」と言う感想が返ってくるという。
笑って欲しい場面でも「営業先でおばあちゃんが泣いてる時がある、もう戻れない」。
そんなすゑひろがりずの二人は2019年のM1グランプリで間違いなく爪痕を残した。
2019年時点では二人のツイッターアカウントのフォロワーは4000人台だが、今後は一気に伸びそうだ。
【ネタパレ【公式】フジテレビの1分だけの動画を見ても、すゑひろがりずは面白い】
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