トヨタ社長から挑戦状 「イノヴェイションなんて言っているからイノベーションが出てこない」 決算会見で
日本代表企業のトヨタの社長が意識の高い人々に対して挑戦状を叩きつけた。
トヨタは5月9日、2018年3月期の決算を発表した。
営業利益は前期比20%増の2兆3998億円の過去最高と申し分ない数字だ。
決算会見では豊田章男社長が会社の中長期的な戦略や持論を展開。
記者からの質疑応答では「トヨタ生産方式や原価低減を続けてイノベーションが生まれるのか」という挑発的な質問が飛んだ。
豊田社長は「イノヴェイション、イノヴェイションなんて言っているからイノベーションが出てこない」と反論。
その後に「トヨタはイミテーション(模倣)から始めた。それがインプルーブメント(改善)になり、結果的にイノベーションにつながった」と説明した。
トヨタの社長が、普段から「イノヴェイション」と連呼している意識の高い人々を挑発したかっこうだ。
地道なイミテーション(模倣)、インプルーブメント(改善)が重要との姿勢は、まずは動くのが大事という「実践者」の主張に寄り添う。
トヨタの社長による「イノヴェイション論争」が始まった。