最終更新:2016年9月7日
ネット時代の株式市場・「市況かぶ全力2階建」がカカクコム株を動かす
ネット時代の株式市場では新しい世界が広がっています。
2016年9月7日は東京株式市場において記念すべき日になったかもしれません。
ツイッターでの株式関連の発言をまとめるサイト「市況かぶ全力2階建」が「食べログ」を運営するカカクコムについての記事を掲載しました。
市況かぶ全力2階建でカカクコムの記事が昼にアップされると、その後にカカクコム株は急落。
午前中には前日比からプラスで推移していたカカクコム株は、午後に前日比10.7%安まで下落する場面がありました。
「これが市況かぶ砲というやつか」。
ネットではそんな声が溢れましたね。
いったい、どんな事態が起きたのでしょうか。
株式市場では有名な「市況かぶ全力2階建」の力は凄まじい
「市況かぶ全力2階建」はTwitterでの株式市場に関するツイートをまとめているサイト。
株式市場関係者にとっては最も有名なまとめサイトと言われています。
市況かぶ全力2階建は自身のサイトの運営の方針について「盛り上がった株ネタや震える材料を紹介しています」と記している。
日銀の動向や不祥事を起こした企業のツイートまとめが有名なほか、株式市場とは関係無いまとめの面白さにも定評がありますね。
そんな「市況かぶ全力2階建」が9月7日、「食べログ、踏み絵方式で飲食店の評価を3.0に強制リセット」というページをアップしました。
上場企業のカカクコムが運営しているサイト「食べログ」について、飲食店の評価を会社が意図的に操作している、というツイートをまとめたものです。
これは炎上案件になると見た投資家たちはカカクコムに対して一斉に売りで反応、株価の急落につながったようですね。
日経なども報道、カカクコムもリリースで対応
株価の急落に対して日経も市況かぶ砲について報道しました。
<東証>カカクコムが後場急落 食べログの評価を操作との指摘
日経新聞や朝日新聞、読売新聞など大手メディアではないネットのまとめサイトでも株価がここまで動くのは、ネット時代を象徴しているのかもしれません。
カカクコムもこの問題に対応したものなのかわかりませんが、同日にリリースを出しています。
『食べログ』広告商品改訂のお知らせ
食べログでの広告商品を改定するという内容です。
リリース内で下線を引いて強調しているのが以下の部分。
「なお、自然検索で表示される点数及びランキングにおきましては、オンライン予約機能の利用是非に一切関係
なく、これまでと同様ユーザーの評価を基礎に算出、表示をしております」
ネットでの炎上を見て、あえて下線を引いて強調したかったのか。
全ては謎に包まれています。
そもそも、これは大きな問題なのかどうか
カカクコムによる食べログの評価点の操作とはいったいどんな問題なのでしょうか。
そもそも、食べログは単純に投稿者の点数が単純に平均化されて評価につながるわけではありません。
食べログのサイトでは、こう明記されています。
インターネットでは「食べログは特定のレビューアーの評価しか反映されない」などのコメントが溢れていますが、食べログ自体はもともとそういう作りになっています。
どうなる、市況かぶvs食べログ
果たして、市況かぶvs食べログの騒動はどういう展開を見せるのでしょうか。
食べログに関するツイート自体は9月7日の昼以前からネットにアップされています。
それを影響力のある「市況かぶ全力2階建」がまとめることで株式市場に影響を与えたようです。
従来の大手新聞社や通信社だけでなく、インターネットのまとめサイトや著名人のつぶやきでも株式市場は大きく反応する時代がやってきました。
これから先、どんな世界が待っているのか。
市況かぶvsカカクコムの展開に注目したいですね。