ワイやで。
きょうは大胆予想の記事や。
ワイが東芝に対する今期末の決算への予言をしよう。
正解は2016年6月にちゃんと出てくる。
その時に「合ってるやん!」「全然違うやん!」ってやってみようか。
ワイ予言士からのお達しや。
「東芝の2016年3月期の退職給付債務は、割引率の低下で1,916億円増えるであろう」
◾️な、何だってぇー!?
細かい説明をするとめっちゃ長くなるので、簡単に単純に、単純に説明する。
(念を押すけど、わかりやすいようにめっちゃ単純化するからな)
まずは退職給付債務の説明からや。
企業は従業員に退職金を支払うよね。
20歳で会社に入って40年間働いて、60歳で辞める人を考えてみよう。
60歳でもらえる退職金が4,000万円だとするね。
退職金の4,000万円って40年間働いた労働の対価だよね。
60歳の支払い時に企業が4,000万円を費用にするのって、何か違うよね。
企業は毎年100万円ずつを費用にして、40年間の累計で4,000万円を費用にすると実情に合う感じだよね。
◾️そ、そうですねぇー!!
ここまでは簡単だ。
さて、40年間も費用を積み立てるって歴史的な作業になるよね。
だって、40年前を思い出してごらん。
1976年の物価上昇率は9.4%もあったんだよ。9年物国債の利回りは8%ぐらいあったんだ。
ワイもいま調べてビックリ。マジかよ。間違ってねえかな。
インフレ(物価上昇)って世の中を知るためにとても重要だよ。
君たちは寿命が短いから知らないだろうけど、1926年(大正15年)には「円本」といって1円で立派な本が買えたんだ。
どれも名作揃いだったよ、懐かしいなあ。
アマゾンの1円本とは違うぞ、長い年月で金銭の桁って変わってきたんや。
人類はいままで、人口が増加し物価が上昇する世界を生きてきたんやね。
◾️話が逸れてるぅー!!
おっと、スマンな。
さて、毎年の物価上昇率が9%の世界を思い出してみよう。
物の値段があっという間に変わっていくよ。
たけのこの里を100円で買えたのに、1年後には109円になってる。2年後には118年、10年後には236円!?
そんなインフレ社会を人類は生きてきたよ。
マンガ『BLEACH』の藍染惣右介ならこう言うだろうね。
「今の100万円と40年後の100万円が同じ価値だと、いつから錯覚していた?」
◾️よくわからないけど、な、何だってぇ〜!?
結論まで時間かかるね、クッソ。
インフレ社会では今と40年後のお金の価値なんてクッソ変わるんや。
会計学様がそんなことを考慮しないと思ったか?
馬鹿め!
ある程度のインフレを考慮してお金の積み立ての計算をしてやるのさ。
ハッハッハー!
◾️もっと詳しく説明シテください!
面倒くさくなってきた。
とりあえず、退職金関連の計算は長期間にわたるからインフレ率を考慮するんや。
40年後のお金を今の価値に直す「割引率」ってのを使うんやね。
9%の物価上昇が続くと仮定する。なんと、現時点での3万円の費用は40年後には100万円になる。
1.09カケル1.09カケル1.09…って40回やると、すっげえ数字はでかくなるんだよ。
40年という歳月にはそれだけの重みがある。
あなたにとっての10年、20年、40年という歳月はどんな日々でしたか?
それは、二度とは戻れない夜。
◾️さらに脱線してるじゃねーか!
よし、色々と飛ばそう。
企業会計では物価上昇を考慮した割引率っての使って従業員への退職金の費用を積み立てていくんや。
その物価上昇率は国債とか高格付けの優良社債を参考にする。
優良社債を参考にしている企業の方が多いと思うけど、どっちにしても国債の利回りに引っ張られるから気にするな。
マイナス金利マンの登場によって、国債も優良社債の利回りもこの1年でクッソ下がった。
2016年3月期末で大半の企業は割引率を下げるやろ。
毎年変えてる企業も多いけどね。
◾️で!?東芝の1,916億円って具体的な数字は何だ!?インサイダーか!?
知ってたら堂々と書かねーよ。
東芝の退職給付債務に関する割引率を見てみよう。
2010年3月、2.7%
2011年3月、2.6%
2012年3月、2.2%
2013年3月、2.1%
2014年3月、1.8%
2015年3月、1.5%
2016年3月、1.0%?
こうなっとる。
ワイの細かい分析は端折るけど、今期末は割引率を1.0%にするんじゃねえかな。
もちろん、3月31日までにさらに国債や優良社債の利回りが大きく変わればズレるけどね。
2015年3月末の有価証券報告書を見て、ワイが試算してみると、東芝の退職給付に関する債務は2016年3月末で1,916億円増えるな。
NewsPicksを見ると、若林PROもチワワ氏も似たような数字だしとる。
ぶっちゃけ、計算方法は簡単なんだよね。教えないけど。
◾️ほ、本当に?適当に数字作ってない?
だいたい合ってるやろ。
他の企業での0.5%の割引率の低下での退職給付債務の増加額を見てみようか。
トヨタが2,189億円、ホンダが2,098億円や。東芝でも合ってそうやろ?
もっとも、同条件でJTは563億円、武田は249億円や。
退職金について、確定給付制度と確定拠出制度のあれやこれやで変わってくる。
なお、リコーでワイが試算してみて有価証券報告書を確認したらほぼ同じ数字が出てきた。
ワイは平日の昼間に東芝の退職給付債務の増加について自分の計算が合っていることを確信した(仕事しろ)。
◾️じゃあ、東芝は終わりですね!
ちげーよ。
これから、割引率の低下に伴う退職給付債務の増加で企業が危ない〜、って週刊誌が書き出すやろ。
イエーイ、日経ビジネスとか東洋経済とか日刊ゲンダイとかの人見てる〜?
内容をわかってねえのに、よく書けるわな。
俺も内容をわかってないのに、よく書いたな。
割引率の低下によって拡大する退職給付債務は包括利益を通すためイキナリ純利益に対する費用にならない。
5年とか10年とかで一定期間で費用にしていくから、PL上での大ダメージにはならん。
連結上では純資産が減る方向に働くので、債務超過目前の企業には危険なダメージを与えるな。
(注:当初は認識を間違えてた。反省の神田ラーメンわいず)
そもそも割引率って計算上の話だ。
最初に使った例で言えば、割引率がいくらになろうが40年間で4,000万円の費用を計上することには一切変わらん。
東芝でもそうだけど、すでに割引率の低下は起きてきた現象だから今更騒ぎ立てるものでもない。
◾️つ、つまり!?どういうことだってばよ!?
この記事はワイの自己満。
後で自慢する。
間違ってたら、ソッ閉じ。
いやー、この記事を書いてワイの誤解が解けて良かったわ。危なかったぜ。
予言が士業になっとったとは知らんかった。ワイも資格とらんとあかんなwww
ええ指摘やなー。さすがkaikeiはんや。
Enterprise Valueにはインパクトあるやろなー。6月楽しみにしとくでー
お、元気〜?
きっと忙しい日々を過ごしているんやろね。
ご活躍を期待してるで。
ワイも昨年末よりは回復して前向きになってきたで。
これからもここにコメント、たまにはヨロシクゥ〜。