(表の数字は保有株式比率で直近の有価証券報告書と公式リリース、日経報道より作成。記事の下段に見やすい表があります)
ソフトバンクグループ、ヤフーとLINEの経営統合へ
ソフトバンクグループは巨大化して日本のネットサービス全てを巻き込みそうだ。
大手メディアは11月13日夜、一斉にヤフーとLINEが経営統合に向けて最終調整に入ったと報じた。
各紙によると、ヤフーの親会社のソフトバンクグループとLINEの親会社の韓国ネイバーが新会社を設立。
ソフトバンクグループの子会社のZホールディングスがヤフーとLINEの親会社になるという。
ソフトバンクグループの内部にはいくつもの上場企業が存在する。
携帯、ネット検索、アフィリエイト、電子書籍、ファッション通販。
これらにコミュニケーションアプリLINEも加わり、サービスだけでなく資本関係も複雑になる。
親子上場の極みへ 親子だけでなく孫、ひ孫も上場企業に
(資本関係は日経新聞の報道のほか、キュレーションドットコムの推定含む)
日経新聞の報道「ヤフーとLINE経営統合へ ネット国内首位に」によると、ソフトバンクグループと韓国ネイバーが設立する新会社の子会社がZホールディングスになり、上場は維持されるという。
ソフトバンクグループは日本だけでなく世界にも多数の子会社を持つ持株会社だ。
日本の子会社、孫会社だけを見てもその数は圧倒的だが、中でも上場を維持したままの子会社も多い。
ソフトバンクグループの子会社での上場企業は携帯のソフトバンク、インタネット検索のヤフー。
さらには事務用品の通信販売のアスクル、アフィリエイト・サービスのバリューコマース、電子書籍販売サイト「ebookjapan」のイーブックイニシアティブジャパン。
ヤフーが9月にTOBを発表したファッション通販サイト「ZOZOTOWN」のZOZOにLINEも加わり、日本の多くのネットサービスがソフトバンクグループ傘下になる。
各紙の報道通りなら、ZOZOやアスクル、バリューコマースはソフトバンクグループにとってひ孫の上場企業だ。
イーブックに至ってはヤフーの子会社となるため、ソフトバンクグループにとっては玄孫(やしゃご)。
親子上場のケースは日本でも多くみられるが、親会社の利益が優先されて子会社の少数株主の利益が損なわれるとの批判もある。